土木・海洋商品

パイ型防舷材

さらにエネルギー吸収力を高めたパイ型防舷材
パイ型防舷材

海運業界における合理化と近代化に伴い、船舶の効率的で安全な接岸が、重要な課題となっています。特にに大型船は軽量化され、従来タイプの防舷材のサイズを大きくするだけでは、望ましい効果は期待できません。

パイ型防舷材は、大型船(30,000トン以上)用岸壁装着防舷材として開発、多量の運動エネルギーを広い受衝板で受け止め、低い面圧で船舶は安全に接岸できます。

独立した2個のゴム本体と受衝表面が高品質のプラスチックパッドで保護された鋼製フレームで作られた受衝板は、ゴム本体とボルトで結合しています。他のタイプの防舷材には見られない多くの優れた性能をもつ防舷材です。

パイ型防舷材の特長

経済的で、多様な要求にも即した設計

ゴム本体の長さは、10㎝単位で自由に選択できます。また、ゴム本体は、各種配合のものを取揃えているので経済的に有利なサイズや長さのものを選択可能。ゴム本体一対は、一本ずつ独立しており、受衝板の大きさに合わせて、ゴム本体を受衝板に自由な間隔で取付けることができます。
吸収エネルギー量と反力値は、ゴム本体の長さに比例します。

耐久性に富み長寿命

ゴム本体の上下のベース部には、それぞれ1枚づつ鉄板を埋め込んで補強しています。受衝板のゴム本体への取付け、及びゴム本体の岸壁への取付けは、本体のベース部にあけた穴を通したボルトを締めつけて行います。埋め込み鉄板からのばしたボルトで、受衝板とゴム本体に無理な力をかけて結合するタイプと違って、確実かつ簡単にボルトが使用でき、耐久力に優れ、長寿命を保ちます。

水平方向の耐力に優れています。

ゴム本体の構造が開脚型であるため、パイ型防舷材は接岸作業中の船や、停泊中、あるいは荷役時の船舶の上下動や水平方向の動きによって生ずる縦および横方向の力に高い抵抗力があります。

縦にも横にも取付可能。

パイ型の防舷材は、縦および横方向の力に抵抗力が高いので、縦付けでも横付けでも取付けが可能。またほどんど垂れる心配がありません。

ハイ・パイ(HPi)型防舷材の特長

1971年発売以来パイ型防舷材は世界各地の海運関係各位の間で好評を得ていますが、住友ゴムでは更にエネルギー吸収効率の高いハイ・パイ(HPi)型防舷材をラインナップ、係船施設の合理的な設計に寄与しています。

6.3%高いエネルギー吸収

高弾性ゴムの使用と有限要素法により解析したゴム本体の厚さの設計により、ハイ・パイ(HPi)型の標準圧縮量は従来の50%から52.5%へと高くなりました。この為同一サイズのパイ(Pi)型と比べると同一反力レベルでは、エネルギー吸収が6.3%も高くなっています。

サイズ エネルギー吸収(kN-m) 反力(kN) 設計圧縮量(%)
Pi-2500H×1000L(C1) 1579 1619 50
HPi-2500H×1000L(CP1) 1678 1619 52.5
パイ型防舷材の特長をそのまま備えています。

ハイ・パイ(HPi)型防舷材は、優れた水平方向の耐力、傾斜圧縮に対する高い性能、ゴム本体の取付間隔の自由調節等、パイ(Pi)型の特長をそのまま備えています。

パイ型防舷材のゴム本体には、標準サイズ、長さのものを取揃えています。同一サイズのゴム本体でも、その組合わせによって、さまざまな使用条件に見合うものを取付けることが出来ます。標準以外の特殊仕様のものも設計可能です。

パイ型防舷材の標準仕様

標準サイズ
サイズ 高さ(mm) 長さ(m)
Pi-400H 400 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
Pi-600H 600 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
Pi-800H 800 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
HPi-1000H 1000 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
HPi-1150H 1150 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
HPi-1250H 1250 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
HPi-1400H 1400 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
HPi-1700H 1700 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
HPi-2000H 2000 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
HPi-2500H 2500 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0

設計圧縮量 パイ(Pi)型:50% / ハイ・パイ(HPi)型 52.5%
長さは10cm刻みで調整可能です。

ゴム配合
ゴム配合 CSまたはCPS CAまたはCPA C0またはCP0 C1またはCP1 C2またはCP2 C3またはCP3
性能比 1.55 1.50 1.40 1.20 1.00 0.80
硬さ かたい ← ───────── → やわらかい

※このデータは予告なしに変更することがあります。
※ご要求に応じて特別なゴム配合のものもできます。

パイ型防舷材の施工例